やるせない話、聞いてください

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こんにちは、タケシです。

今回は日記のようなテンションで書きます。ちょっと前まであった、『ライオンのごきげんよう』で、サイコロをふって、やるせない話の目が出た感じでお願いします。

さっき起きたやるせない話、聞いてください。

 

研究室帰りにある牛丼屋さんへ

今日も大学に行っていまして、講義と研究をそこそこにこなし、20時ごろに帰路につきました。

大学から自分の家に帰るまでに、ある有名な牛丼チェーン店があるんですが、今日は自炊がめんどくさいなって感じて、牛丼屋さんによって晩御飯を済ませようと思いました。

その牛丼屋さんは券売機で食券を買うスタイルなんですが、お店に入っていざ食券を買おうと思ったら、410円のおつりがすでにあったんですね。

「あっ前の人がおつりを忘れてるやん」と思って店内を見渡してみると、ちょっと遅い時間ということもあってか、お兄さんが一人いるだけ。

ぼくはこのお兄さんがこのおつりを取り忘れたのかなと思って、お兄さんに聞いてみる。

タケシ「お兄さん、おつり取り忘れてないですか?410円ありましたよ。」

お兄さん「あっほんとですか、もしかして右側の食券器ですか?」

タケシ「そうです。」

お兄さん「そうですか、たぶんぼくのです。ありがとうございます。」

タケシ「いえいえ、全然いいんですよー!」

と、ぼくの中ではおつりを忘れたお兄さんに、おつりを返してあげることができてよかったって思った。席に座り食券を預けて、注文を終えたので、気分よくお手洗いへ。

「へへ、いいことできたなぁ。情けは人の為ならずってね。」ちょっと自分がほこらしくなった。

 

お手洗いから帰ると異変が

ところがお手洗いから帰ると、さっきまでいなかった一人の中年男性と店員さんがこんな話をしている。

男性「お釣り取り忘れたんですけど、残ってなかったですか?」

店員「申し訳ないですが、さっきチェックした時は残ってなかったです。」

男性「いや、ホンマさっきなんやって。防犯カメラチェックしてや。だれがくすねたか見てくれ。」

男性の方は周りから見てもピリピリしているのが伝わってくる。

そこでぼくはハッとした。(もしかしてさっきぼくがお兄さんに渡したおつりはこの男性のおつりやったんかな?)

ぼくも無関係だとは思えず、店員さんに事情を聞いてみると、男性のおつりは410円で右側の券売機を使ったとのこと。

(あっやってしもうた。。。)しかも、ぼくがお釣りを渡したお兄さんは退店ずみ。

ぼくは店員さんに、「さっきいたお兄さんのおつりだと思って、そのお兄さんに渡してしまいました。お兄さんもぼくのですって言ってたので。」と正直に打ち明けました。

店員さんは「わかりました 」と柔らかく言ってくれ、どうやら会社の本部に電話を電話をし始めました。

「おつりを忘れたお客様がいて、今見たらおつりがなかったんですけど、その前に学生さんが、店内のお客さんのものやと思って、渡してしまったみたいなんです。レジのお金から渡してもいいですか?……わかりました。」

みたいなやり取りの後、店員さんはレジの中から410円を取り出し、男性に渡し、男性は帰られました。

 

誰も悪くない

この事件のあと、ぼくはとってもやるせない気持ちになりました。

今回のおつり事件、だれも悪くないんです。

おつりを受け取ったお兄さんは、ちょっと気持ちがあいまいだったかもしれなかったけど、たまたま右側の券売機を使っていたことが一致して自分のおつりだと思ってしまった。

ほんとに勘違いでぼくからおつりを受け取ってしまったんだと思う。さっきいくらで払って、おつりは何円だったかなんて意識していない限り、よく覚えていないもんですよね。しょうがない。

次におつりを忘れた男性。ちょっと怒りっぽいかもしれないけど、牛丼屋さんで410円を失うのがつらいことは共感できる。410円あったらもう一食食べられますからね。

つづいて店員さん。結果的に間違いをおかしてしまったぼくに対して嫌な顔もせず、きちんと対応していました。絶対に悪くない。

そして、ぼく。自分で自分が悪くないというのは少しおこがましいが、悪くないと思う。結果から言えば、ぼくはお店や男性に迷惑をかけてしまったが、完全なる善意からした行動であり、とがめられる筋合いはないと思っています。ほんとにちょっと申し訳なかったけど。

この場はマイナスだらけじゃないか

ぼくの善意から始まったこの場は、全体ではマイナスになっている。

おつりを間違えて持って帰っちゃったお兄さんは、結果を知らないからプラスマイナスゼロ。

おつりを取りに戻ってきた中年男性は、ちょっとしたいざこざがあったわけだから、いい思いではなかったはず。だから中年男性はマイナス。

牛丼屋さんはぼくのせいで売り上げから410円を男性に払ったわけだから、およそ牛丼一杯分の損で牛丼屋さんもマイナス。

ぼくは善意でやったはずのことが、なんか場をややこしくしてしまったみたいで申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。あまり気持ちよく食事ができたとは言えなかった。だからぼくもマイナス

このように、もともとはぼくの善意から始まったはずの行動で、あの場にいるほとんどの人がマイナスになっていて、なんとも言えない気持ちになった。

今回の場合ではぼくがお兄さんにおつりを渡したのと、中年男性が店に戻ってくるまでのタイムラグは、ぼくがお手洗いにいっていた時間だから、実に1分くらい。しかもその間に元いたお兄さんは退店ずみ。

ホントに紙一重のところで起きた事件だったと思う。ぼくがおつりをそのままにしておけば、あの場はちゃんと丸く収まった、というか男性は気持ちよくおつりを取り戻して、何もなかったんじゃないのかなとも考えてしまう。

唯一の救いは、お兄さんと男性がその場に居合わせなかったことだと思うんです。

もしお兄さんがあそこに残っていたら、もっとあの場がカオスになっていたことが予想できてしまう。。

今書いていて考えたことなんですが、もしかしたらお兄さんは中年男性がおつりを探していることに気づいて店を後にしたのかもしれない。

それならそれで全然いいと思う。とりあえずあの場所にいないでくれてよかった。もし中年男性に気づいて帰られたんだったら、けっこう恐かっただろうな。あの方めっちゃ怒ってたし。お兄さん、本当になんか申し訳なかったです。

 

やるせない。。

元をたどれば、ぼくの善意から始まったはずの今回のおつり事件。結果的に善意が場を悪くし、全体でみるとマイナスだらけの結果となってしまった。

うーん、やるせない。

こんなにやるせない経験はなかなか経験したことがなかったのでブログに書いてみました。

読んでくださってありがとうございました。

 

 

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